ジャズ系のライブハウスでは、定期的にセッションの日が設けられていたりします。セッションで使える楽譜集をまとめてみました!
アトリエ音楽教室では、クラシックピアノに加え、ポピュラー・ジャズにも力を入れています。特に大人の生徒さんに人気があり、ソロピアノのほか、ちょっとしたセッション形式でレッスンを行ったりしています。
さて、今日はセッションで使える「Cメロ譜」をご紹介します!
Cメロ譜とは…?
Cメロ譜の”C“はchord(コード)のことで、「メロ」はそのままメロディーの略。したがって、Cメロ譜は「コードとメロディー」が記された楽譜のことを指します。
(Cメロ譜は「コード譜」や、「リード・シート」(lead sheet)などとも呼ばれます)
※ Cメロ譜の一例。題材のGreensleevesはこちらからダウンロード(Cメロ譜とMIDIファイルの抜粋)できます。
※ セッションなどでは、基本的にCメロ譜を使って演奏していきます。編成にもよりますが、ピアノですと「ピアノ」「ベース」「ドラム」のピアノ・トリオが一般的です。
さて、前置きはここまでにして、現在私が個人的に所有しているCメロ譜のスタイルで書かれた曲集の紹介です!
ひとまずこんな感じの本がありますが、いくつか特徴をご紹介します。
● THE REAL BOOK(リアル・ブック)シリーズ
最もワールドワイドなCメロ譜です。
中心となる”THE REAL BOOK”シリーズは現在6巻まで出版されていて、膨大な曲を網羅できます。このシリーズを置いておくと、知らない曲を調べたりする時にとても便利です。
ただし、1冊400ページ以上で非常に重く、とてもセッションの時にそのまま持ち運べるようなものではありません。個人的によく演奏するもののコピーなどをとってファイリングしておくと良いかもしれません。
出版社のHal Leonardのウェブサイトに”THE REAL BOOK SONGFINDER“がアップされているので、弾きたい曲をすぐに調べられます。ちなみに上の画像の真ん中、白い冊子はダウンロードしたPDFを家庭用プリンターで印刷したものです。
ちなみにこのリアル・ブックシリーズには面白いいわれがあります。ここでは割愛しますが、Wikipediaなどをご覧になってみてください!
● JAZZ STANDARD BIBLE(ジャズ・スタンダード・バイブル)シリーズ
この本はベーシストの納浩一さんが編纂したもので、一般的に「黒本」(くろほん)と言われています。
現在1巻と2巻、2巻(改訂版)が発売されていて、これがあればほとんどのジャズ・スタンダードをカバーすることができるでしょう。
この手のCメロ譜曲集はコード進行がいまいちだったり、演奏しづらいものが少なくないのですが、この本のコードプログレッションは一般的で分かりやすく、とても安定しているので信頼があります。
また一部の曲はマイナスワン演奏の入ったCDもついているので、セッション初心者には至れり尽くせり…!
さらに、トランペットやサックスなどの移調楽器は、調を変えて読む必要があるのですが、なんと親切な、このシリーズはBb用、Eb用、ヴォーカル用、など用途に合わせたバージョンが存在するので、各自この曲集を持っていれば、煩わしさもなくすぐに演奏が開始できます!
小さいサイズのハンディ版も発売されていて、リング製本になっているので、ページを開きやすく、ふらっとセッションに参加したりするにはもってこいかも知れません。
私が使っているのは通常サイズですが、印刷や製本を行っている「キンコーズ」(kinko’s)に持ち込めば、リング製本にしてくれるので、ページが勝手にめくれることがなく、クリップで留める必要がなくなります!
▲こんな感じ!
● THE HANDBOOK OF JAZZ STANDARDS(ジャズ・スタンダード・ハンドブック)
この本は上のジャズ・バイブル(黒本)が出るまで、セッションで最もよく使われていた本です。一般的に「青本」(あおぼん)と呼ばれています。
1巻のみですが、選曲が素晴らしく、一冊でかなりの曲を網羅することができます。
ただ曲によってはコード進行に癖があり、手直しを加えることもあります。
● ALL OF THE JAZZ STANDARD(スタンダードジャズのすべて)
この本の特徴は、歌詞が載せられていることにあります。
ヴォーカルと一緒に演奏する場合に重宝しますし、インスト(器楽)で演奏する場合は歌詞に注目することがあまりありませんが、歌詞の意味も理解しながら演奏することができます。
● ソングブック(iOS, Android アプリ)
最も新しいCメロ譜集です。
iPadやAndroid搭載のタブレットで無料ダウンロードできます!
音符のサイズを変更したり、キーを変えたりできるのでとても便利だ、と最近話題になっています。
有料版を購入すると、広告なし、無料版で見ることのできない全ての曲の閲覧が可能!
今年リリースされたばかりで、まだ不具合等も見受けられるため有料版の購入を見合わせていますが、かなり便利そうなので、今後アップグレードも検討中…。
いかがでしたか?一度にダーとご紹介しましたが、それぞれに特徴があり、私にとってはどれも手放せない本です。
Amazonなどで購入はできますが、ぜひ楽器店などでご覧になって、これだ!というものを見つけてみてください\(^o^)/